女性は水の精、男は火の精だそうです。
男は「パッ」と瞬間的に盛り上がり、また一瞬で消える。
一方女性は水だから、徐々に温まり、ゆっくりと温度をあげて沸点に達し、
またゆっくりと時間をかけながら、温度が下降していく。
男が本能のままに女性に火をかける。自分勝手に盛り上がり、自分勝手に果て、
一瞬でその火を消してしまう。
でも女性は十分に温度をあげる事ができないまま、火の消えてしまったパートナーの背中を眺めている。
原始時代の男女の営みは、元気な子孫を残すためのいわば「生殖活動」がその主な役割だった。
だから、男性は、いつまでも女性を抱きしめながら、甘い情感に身を委ねている訳にはいかず、すぐに周囲の攻撃から女性を守るために、臨戦態勢をとる必要があった。
だから、男性が果ててしまった後に「冷めて」しまうのは、命をつなげるための本能であったといえる。
しかし、それから文明が発達し、夜中の猛獣などの攻撃の心配はなくなった。
次第にセックスが、「生殖活動」から「スキンシップ」という第二段階に進んでいった。
「避妊」という概念が生まれ、「快感」という新たな価値観が徐々に市民権を得るようになった。
しかし、男性のDNAに深く刻まれたものは、今もなお色濃く残り、やはり男性本位の営みが主流であると言える。
ここにきて、セックスは第三段階に進むべきである。
「快感」と同時に、深い充足感をお互いが感じとれる「癒し」。
男性が、女性の「水の特性」に深く寄り添い、ともに女性の沸点を目指す。
そして女性が静かに温度を下降させる時間の流れを、男が見守る。
そのために、アロマやマッサージを時間をかけて行い、女性の熱を上げつつ、自分の火も大きくしていく。
つまり、セックスの第三段階は、「男の射精」から「女性の快楽への時間の流れ」へと、その価値観をシフトしていく・・・